| 展望と特徴 | 検査内容 | 基準値一覧 | スタッフ |
1.検体検査
生化学検査(所要時間:30分)
血液や尿の中に含まれているタンパク質、糖、電解質、酵素などの成分を測定する検査です。肝機能、腎機能、糖や脂質の代謝などの状態をみます。
<おもな項目>
- 肝機能検査(AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、等)
- 腎機能検査(尿素窒素、クレアチニン、等)
- 電解質検査(ナトリウム、カリウム、クロール、カルシウム、等)
- 糖尿病検査(血糖、尿糖、ヘモグロビンA1c、等)
- 脂質検査 (コレステロール、トリグリセライド、等)
免疫学検査(所要時間:30~75分 ※検査項目により異なります)
血液や尿を用い、各種ホルモン、腫瘍マーカー、感染症検査などを抗原抗体反応を用いて検査します。
<おもな項目>
- ホルモン検査(甲状腺ホルモン、心臓ホルモン、等)
- 腫瘍マーカー(AFP、CEA、CA19-9、PSA、等)
- 感染症検査( HBs抗原・抗体、HCV、等)
- その他(CRP、ASO、RF、免疫グロブリン等)
血球計数検査(所要時間:15分)
血液中の白血球、赤血球、血小板の数を測定します。炎症や貧血の有無や出血したときに血を止める働きのある血小板の数が十分にあるかなどをみます。
凝固検査(所要時間:30分)
出血したときに血を止める際、血小板以外にも様々な凝固因子と呼ばれるタンパク質が関与します。凝固因子はおもに肝臓で作られ、それらの因子の量(活性)を測定します。
尿一般検査
尿一般検査は、尿検査、便潜血反応、体腔液(脊髄液・腹水・胸水)などの検査を行っています。尿検査では尿テープを使って尿の中に糖、タンパク質、赤血球などが混じっていないかをみます。
輸血検査
血液型や輸血に関わる検査を行っています。その他に血液製剤の保管や輸血歴のデータ保存(20年のデータ保存が義務付けられています)を行い、輸血ミスのないように輸血実施体制の整備にも取り組んでいます。
細菌検査

結核菌、O-157等、肺炎や下痢、発熱など、感染症の原因菌を調べてどの抗生物質が効くのか検査します。
病理、細胞診検査
病変部の組織や細胞から顕微鏡標本を作成し、病理医が診断します。
(詳しくは病理部門を参照下さい)
外来採血
H19.7より、外来採血を臨床検査技師で担当し、午前4名、午後2名の体制にて業務を行っています。
チーム医療への取り組み
感染制御チーム(ICT)や栄養サポートチーム(NST)に臨床検査技師が参加し、院内感染対策や患者様の栄養状態の改善に向けて、他職種と共同でチーム医療の実践に取り組んでいます。
2.生理検査
脳波:所要時間60分(但し、小児脳波は睡眠後記録)
脳の小さな活動電位を頭や額に装着した小さい皿状の電極から波形として記録します。脳障害や意識障害、頭部外傷など脳の器質的変化や代謝性変化をみます。
検査中はベッドで安静・閉眼ですが、異常波を誘発するために光刺激や開閉眼、睡眠、過呼吸などの賦活を意図的に行います。
誘発電位検査:所要時間30~60分
音や電気・光などの刺激をすると脳や神経の活動電位が誘発されますが、それはとても小さいため刺激時間を長くし加算して波形として記録します。
検査目的により数種類あります。
体性感覚誘発電位:SEP
手や足に電気刺激を加え、脳までの神経伝導路の病変部位の同定や評価をします。
聴性脳幹反応:ABR
ヘッドホンにより音刺激を加えると頭に装着したお皿が検出した反応は波形を形成します。それを解析して脳幹機能を評価します。
視覚誘発電位:VEP
ゴーグルから出る光やチェッカー様の変化する画面により目に刺激を与えると頭に装着したお皿が検出した反応は波形を形成します。それを解析して視覚路病変を評価します。
神経伝導検査:所要時間30分
手や足の神経に電気的刺激を加えて、筋活動電位の波形を記録し、その神経の伝導速度を算出します。末梢神経障害や知覚傷害などが疑われる場合、またそれらの病態把握や進行度を評価します。
針筋電図:所要時間15~30分
筋の活動電位を検出する細い針を刺入し、力を抜いた安静時活動や力を入れて筋を収縮させた時の活動を波形で記録します。
筋疾患や神経障害などの筋力低下の評価をします。
平行機能検査:所要時間20分
平衡神経系の障害の程度を把握するため、検査担当技師の指示のもと両足をそろえて立ったり、継ぎ足立ち、片足立ち等で静的体平衡を観察したり、足踏み検査等で平衡神経系の左右差を検出します。また、両足をそろえての直立検査の定量的測定が重心動揺検査で、この検査は決められた位置で直立して、体の揺れをコンピュータで処理、揺れの中心軸のずれや軌跡長や面積等を数値的に分析します。めまいの発作期と安定期の差をみたり、治療やリハビリにおける平衡機能の経時的な変化を評価できます。
標準純音聴力検査:所要時間15~20分
ヘッドホンを通して音を聴く検査(気導)と、耳の付け根の骨上にセンサーをおいて音を聞く検査(骨導)から成っています。各周波数(低音、中音、高音)での聞こえ始める最小のレベルを調べ、難聴の程度の把握や治療効果の判定に必要な検査です。
チンパノメトリー:所要時間5分
耳栓を用いて外耳道腔を密閉し、圧を変化させることによって、得られる波形より鼓膜の可動性を評価します。
心臓超音波検査:所要時間20~30分
胸に小さな機械を当ててそこから出る超音波を利用して心臓の動き、血行動態を評価します。胸痛や心雑音のある時の精査や弁膜疾患や心筋梗塞、高血圧症や心筋症など心疾患の検査として簡単に施行でき尚かつ得られる情報も多い重要な検査です。検査は循環器内科医立ち会いのもと超音波技師が施行します。
経食道心臓超音波検査:所要時間20~30分
食道内に口から専用のコードを挿入し、心臓の動きや内部構造、血行動態を観察します。食道の前に心臓が位置しているので、胸壁からの超音波検査よりも鮮明な画像が得られます。但し、コードを挿入するため、喉にうがいで麻酔をしますが、挿入時に多少苦痛を伴います。
末梢血管血流検査:所要時間20~30分
手や足の血管の上に超音波の機械を当てて得られる血流のパターンや速度を解析し、動脈や静脈の狭窄や閉塞の程度や血管バイパス術後における判定や経過観察の評価をします。
頸部血管超音波検査:所要時間15~20分
動脈硬化性疾患や脳血流傷害、動脈病変が疑われる場合にする検査です。
頸部の血管の上に超音波の機械を当てて血管壁の厚みや性状を観察し、動脈硬化の進行度や狭窄の有無や程度を評価します。
腹部超音波検査:所要時間10~20分
肝臓、胆嚢、膵臓、脾臓、腎臓などお腹に超音波の機械を当てて各臓器別に形態や病変の有無や程度を観察します。
※ 形態を変化させず鮮明な画像を得るために絶飲食状態で検査します。
午前の検査-前日の午後8時より絶飲食
午後の検査-当日の午前8時より絶飲食
ホルター24時間心電図:所要時間15分
安静時十二誘導心電図でとらえられない動悸の原因、あるいは失神、またはめまいなどを患者さんが訴えた場合には、それは診察時や安静時心電図を記録している時には見られないことが多く、やはり症状が起こっている時点で心電図がどのような変化を示しているのかを確認する必要があります。胸に5つの電極シールを貼付し、小型のレコーダーを24時間携帯していただき、その間自動的に心電図が記録されていきます。診断結果は循環器内科医が判定し、後日結果をお伝えします。
マスターの二階段負荷試験:所要時間15分
この検査は最も一般的に行われている負荷試験であり、規定の高さの凸型の階段の昇降を年齢、性、体重に応じた一定の昇降回数を1分30秒(シングル)、3 分(ダブル)の間に行う方法です。まず運動前に安静状態の心電図を記録し、昇降運動が終わった直後から再び心電図を記録し、比較判定します。
トレッドミル(エルゴメーター)運動負荷試験:所要時間30分
傾斜のあるベルトの上を歩行し、ベルトのスピードを段階的に速くし、負荷量を増していきます(エルゴメーターは自転車のペダルが重くなって負荷量を増していきます)。運動前、中、後の心電図はモニターされ血圧も随時測定されており、それらを専門の医師により監視されています。この検査は負荷中のモニターが確実に出来るので、負荷量が多いにもかかわらず、比較的安全な検査です。
※ これらの運動負荷心電図は安静時心電図だけでは検出できない心臓の血管が細くなる冠動脈疾患の診断評価、心臓の運動耐容能、心疾患のリハビリテーション、不整脈の評価等をします。
一般肺機能検査:所要時間5~10分
検査担当技師の指示のもと口から息を吸ったり吐いたりして描かれた波形より肺の容量が減少していないかどうか、空気が肺を出入りしにくくなっていないかどうかを評価します。呼吸困難のある人は勿論、手術予定者の呼吸管理対策のためにも検査されます。
精密肺機能検査:所要時間15~20分
一般肺機能検査も施行しますが、その後に検査担当者の指示のもと酸素や検査用のガスを吸って各種波形を描出し、換気能の評価をします。
血圧脈波検査(PWV/ABI):所要時間5~10分
この検査は動脈硬化を客観的に評価することのできる非侵襲的な検査です。
ABIとは足関節収縮期血圧/上腕収縮期血圧のことです。通常、下肢の血圧は上肢の血圧と同じか少し高いのですが、この比が0.9以下の時は下肢の動脈に狭窄または閉塞が疑われます。
両側足関節と両側上腕の血圧を同時に測ることによってABIを算出し、下肢動脈の狭窄・閉塞を評価しようとする検査です。
終夜睡眠ポリグラム(PSG):所要時間約7~8時間
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndorome:SAS)とは、寝ている間に呼吸が長時間止まったり(無呼吸)、気道内の空気の流れが悪くなったりする(低呼吸)疾患です。
主にいびき、昼間の眠気、熟睡感がない、起床時の頭痛などの症状があります。これらの原因を探るべく、普段寝ているときにどのような睡眠状態なのか、呼吸の状態はどのようになっているかを、一晩入院していただいて睡眠時に検査を行います。脳波、呼吸状態、血液中の酸素量、心電図、いびきの頻度、胸部や腹部の運動も記録し、総合的に判定し、無呼吸の頻度や重症度を診断することが出来ます。
なお、一度に測定する項目が多いため、身体に装着するセンサー類は多くなりますが、痛みを伴うものではありませんので、安心していつも通りに寝ていただけます。検査結果は、呼吸器専門の医師が判定し、診断結果をお伝えします。








