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中央放射線部|MRIセンター

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SPAIR・FLAIR・STIR の null point(自動計算サイト)


【※動作環境につきまして※】
現在、下記計算フォームはInternet Explorerのバージョン9以前には対応しておりません。
その他ブラウザ環境での閲覧をお願い申し上げます。 (Google Chrome・Firefox・Safari等)

【作成】 北 美保 (府中病院 中央放射線部)
     河野和浩、米谷克也(同 放射線室)
     玉垣大地、谷 知美





反転回復法(IR法)において、水や脂肪の信号がnull pointとなる反転時間(TInull)は、撮像パラメーターに応じて変化します。
本サイトは、SPAIR・FLAIR・STIRなどのIR法において、脂肪もしくは水を良好に抑制するために、種々の撮像条件に応じたnull point (TInull)を簡便に算出できるサイトです。


  • 数式の算出法やシェーマなどの詳細については、論文に記載しております1)2)3)
  • 1) 北 美保,河野和浩, 米谷克也, 他: SPAIR, FLAIR, STIRにおけるnull point算出法:Part 1. Theory. 日本磁気共鳴医学会雑誌.33(1): 22-32. 2013.
  • 2) 北 美保, 河野和浩, 米谷克也, 他: SPAIR、FLAIR、STIRにおけるnull point算出法:Part 2. 骨盤部SPAIR併用拡散強調像(3T)への応用.日本磁気共鳴医学会雑誌 33(2): 85-91, 2013.
  • 3) Miho Kita, Morio Sato, Kazuhiro Kawano, et al.: Online tool for calculating null points in various inversion recovery sequences. Magnetic Resonance Imaging 31(9): 1631 1639, 2013.
  •  DOIリンク: http://dx.doi.org/10.1016/j.mri.2013.06.014

計算シートの使用方法

目的の撮像法の緑枠の欄に、撮像パラメーターのTRもしくはSPAIRパルス間隔(SPAIR TR,数式中ではTRSPAIRとおく)、エコー間隔(ES)、エコートレイン数(ETL)の数値を入力して下さい。抑制したい組織(脂肪もしくは脳脊髄液)の縦緩和時間(T1値)を、磁場強度に応じて入力して下さい。


参考T1値(msec)
T1 1.5T 3T
Fat 260(240~280) 340(320~370)
CSF 4500(4200~4700) 4700(4500~4900)


計算シート(入力用)
 緑枠の欄に、T1値(上記の表を参照)や撮像パラメーター(MR装置に表示)を半角で入力してボタンをクリックして下さい。 すると、黄色の欄にTInull計算値が自動的に表示されます。 得られたTInullの値をinversion delayとして入力してから、撮像開始して下さい。
 なお、SPAIRの場合は,inversion delayの値を変更すると、連動してpackage数やSPAIR TRが変化する場合がありますので、そのような場合には、TRなどの設定を再調整し、SPAIR TRとinversion delayの関係が計算通りとなっていることを確認した上で、撮像を開始して下さい。
(1) 反転パルスの前にスピンエコーがゼロ個の場合
 [SPAIR併用拡散強調像,SPAIR併用multi-slice 2D‐TSE法,等]

T1値※ TRSPAIR (TRSPAIR=SPAIRパルス間隔=SPAIR TR)
TInull= (msec)

(2) 反転パルスの前にスピンエコーが1個の場合
 [STIR‐拡散強調像(STIR‐EPI),等]
T1値※ TR TE
TInull= (msec)

(3) 反転パルスの前にスピンエコーが複数個の場合
 [FLAIR‐TSE法(T1-FLAIRならびにT2-FLAIR),STIR‐TSE法,SPAIR併用3D‐TSE法,等]
T1値※ TR ES ETL
TInull= (msec)

  入力例(3T装置の場合)
(1)SPAIR併用拡散強調像
  SPAIR併用2D‐TSE法

  緑枠の欄にT1値・TR・SPAIR TRを入力
 

(2) STIR拡散強調像
  緑枠の欄にT1値・TR・TEを入力
 

(3) FLAIR‐TSE法
  緑枠の欄にT1値・TR・ES・ETLを入力
 

 また、ある撮像パラメーターのもとでのTInullが経験的に分かっている場合は、そのパラメーターを本計算シートに入力した上で、種々のT1値を試入力して、そのTInullが得られるT1値を探し求めることも可能です。こうして得られたT1値を、みかけのT1値として逆に利用することで、別の撮像パラメーターにおけるTInullを、再び本計算シートで求めることもできます。

 特に、SPAIR併用拡散強調像では、SPAIRパルスの反転時間(inversion delay)が脂肪のnull pointに合っていないと、消え残った脂肪が大きくケミカルシフトして画像に重なってしまいます。SPAIR TR=TR÷[1 package当たりのスライス枚数]であるため、スライス枚数やTRを変更すると、SPAIR TRが連動して変化します。SPAIR TRの変化に伴って脂肪のnull pointも変化しますので、本サイトのExcel計算シートに、脂肪のT1値とSPAIR TRを入力して、TInull(脂肪のnull point)を求めて下さい。もしくは,グラフから目視でTInullを求めて下さい。

TInull を求める数式

 IRパルスにSE系シーケンスを組み合わせた撮像法を、大きく3つに分類し、TInullの数式を導き出しました。最終エコー時の縦磁化をゼロと近似して、パソコンのExcelに入力可能な形にしました(IRパルスにより、完全な反転が得られた場合を想定)。

(1) IRパルスの前にスピンエコーがゼロ個の場合
 [SPAIR併用拡散強調像(SPAIR併用SE‐EPI法),SPAIR併用multi‐slice 2D‐TSE法,等]
 
 (ここで,TRSPAIRはSPAIRパルス間隔

(2) IRパルスの前にスピンエコーが1個の場合
 [STIR‐拡散強調像(STIR‐EPI法),FLAIR-SE法,STIR-SE法,等]
 

(3) IRパルスの前にスピンエコーが複数個の場合
 [FLAIR‐TSE法(T1-FLAIRならびにT2-FLAIR),STIR‐TSE法,SPAIR併用3D‐TSE法,等]
 

SPAIRパルス間隔(SPAIR TR)の解説:
SPAIRパルスは、fat selectiveの180 反転パルスですが、slice non-selectiveであるため、ボリューム全体の脂肪を反転します。したがって、2Dマルチスライス撮像においては、1 package(あるいは1 concatenation )当たりのスライス数をn とすると、各スライスを撮像するたびに、すなわちTRの間にn 回、SPAIRパルスが脂肪全体を反転します。
SPAIRパルスが印加される間隔(SPAIRパルス間隔,あるいは,SPAIR TR)をTRSPAIRとおくと、TRSPAIRは次式で与えられます。

SPAIRパルス間隔 : TRSPAIR=TR / n
ここで、n=全スライス数 / package数
(但し、single-shot TSE法の場合は、TRSPAIR= TR となります)




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