地域リハセンターについて

呼吸器障がいについて

呼吸不全とは

私たちの体が日常の活動性を維持するためには、
体外から十分量の酸素を取り込み。体内に産生された炭酸ガスを
排出しなければなりません。
その仕事を司るのが肺を主要臓器とする呼吸器です。
簡単に言うならば、酸素の摂取、体内に産生された炭酸ガスの
排出が十分にできなくなった状態が呼吸不全と呼ばれる状態です。

呼吸理学療法とは

私たち理学療法士は、肺の換気とガス交換を改善させることを目的に

1.リラクセーション 2.排痰訓練    3.呼吸訓練
4.呼吸筋訓練    5.胸郭可動域訓練 6.運動療法
などおこなっております。

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Q1息切れがひどいのですが。

息ぎれまたは呼吸困難を起こす原因は呼吸器(肺や気管)の病気ばかりではなく、心臓や神経や筋肉の病気、また貧血などの血液の病気、さらには心理的な原因でも起こることがあります。
原因をはっきりさせるため、一度、病院で受診することをおすすめします。

Q2痰を出すのがつらいのですが。

痰は咳で出しますが、咳はエネルギーをたくさん使うので何度も繰り返し行うと疲れてしまいます。ハッフィングを行ってから咳を行うと効果的です。
ハッフィングとは:いっぱい息を吸って2秒間保持し、その後、口と声門を開いてハー、ハー、ハーと音を区切って強く呼出する方法です。

また、痰の性状(粘稠)などによって出しやすさも変化します。水分や服薬などによって性状も変化しますので専門家にご相談ください。

Q3効果的な呼吸の方法は?

口すぼめ呼吸と腹式呼吸があります。

■ 口すぼめ呼吸:
 気道の虚脱(押しつぶされ、狭くなる)を防ぎ空気をとおりやすくする方法です。

  • ・口を閉じて鼻で息を吸い込みます。(2秒くらい)
  • ・口をすぼめてゆっくりと吐き出します。(4秒くらい)

■ 腹式呼吸:
 横隔膜の動きをよくし、効率よく呼吸をする方法です。

※慢性閉塞性肺疾患(COPD)のかたでは横隔膜が平坦になり、うまく使用できないために、腹式呼吸をするのが難しく、かえってしんどくなることもあります。

  • ・あおむけに寝て手をお腹にのせます。
  • ・鼻から深く吸って、のせた手をお腹で持ち上げるように膨らませます。
  • ・口をすぼめてゆっくり息を吐き出し、お腹をへこませます。
Q4なぜ酸素療法を行うのか?

酸素を使う主な理由は、心臓を守るためです。
血中酸素の低下は、年月を経て肺性高血圧(肺の中の血管を硬化させる)を引き起こす可能性があります。
血管が狭くなるにつれて、心臓が肺に血液を循環させるために無理をします。
これは心臓の右側を肥大させて弱らせ、〔右心不全〕に至ります。酸素を使えば、この血管の硬化が進行するのを予防することができます。

Q5運動はしたほうがいいのか?

状態によってかわります。
しかしよくあるケースが〔動くとしんどい→動かない→筋力や体力の低下→さらに動くとしんどい→さらに動けない〕といった悪循環を繰り返すことです。
そうならぬよう適度な運動は必要と思われます。一番簡単な運動の方法は歩くことです。
しかし、歩く適度なペースも人それぞれ違いますので専門家の指導を受けることをお勧めします。

Q6呼吸困難時、楽な姿勢は?

体を45度くらい前屈した姿勢で体の前でクッションなどを抱きかかえるような姿勢が良いようです。
理由は横隔膜収縮効率が改善し、横隔膜筋力が増大し奇異呼吸(胸部と腹部の動きが同調していない効率が悪い呼吸)を減少させるためであります。


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