ごあいさつ
私たち理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は、患者さん(パートナー)が、住み慣れたところで、安全にいきいきとした生活を送ることができるように、最良のリハビリテーションを提供したいと考えています。パートナーを支える一員として、院内の関連部署はもちろん、地域の関係施設やケアマネジャーなどとも積極的に連携を図り、よりスムーズな在宅生活へ移行できるようにサポートしていきます。
リハビリテーションとは?
リハビリテーション(リハビリ)という言葉は、
ラテン語で、Re(再び)- habilis(適した)、つまり「再び適した状態になること」という意味を持っています。
昔は、「教会を破門された者が、破門を取り消されて復権すること」という意味で使われたり、「犯罪者の社会復帰」という意味もあるようです。 日本では、「リハビリテーション」は、病気や怪我などによって、心・身の機能と構造の障害や生活上の支障が生じたときに、その人自身や生活環境を対象に、他職種が協力して問題解決を支援する総合的な取り組みのすべてを示します。
「地域リハビリテーション」(日本リハビリテーション病院・施設協会)
障害のある人々や高齢者およびその家族が、住み慣れたところで、そこに住む人々とともに、一生安全に、いきいきとした生活が送れるよう、医療や保健、福祉及び生活にかかわるあらゆる人々や機関・組織がリハビリテーションの立場から協力し合って行う活動のすべてを言う。
特徴
- 包括的な呼吸リハビリテーションを実施しています
- 脳卒中患者に対して電気刺激治療やロボット治療を積極的に実施しています
- 回復期リハ病棟では1日あたり2時間以上のリハビリを提供しています(365日対応)
- 回復期リハ病棟ではリハビリテーション栄養カンファレンスを実施しています
- 地域連携カンファレンス(退院前カンファレンス)を積極的に実施しています
- 園芸療法を取り入れています
各種承認事項(施設基準など)
- 疾患別リハビリテーション料
- 脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)
- 廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)
- 運動器リハビリテーション料(Ⅰ)
- 呼吸器リハビリテーション料(Ⅰ)
- 回復期リハビリテーション病棟入院料1
- がん患者リハビリテーション料
- 脳卒中地域連携パス 連携病院(泉州版・和歌山版)
- 大腿骨頚部骨折地域連携パス 連携病院(泉州版・和歌山版)
対象疾患
当院では下記のような疾患から生じた障がいを対象に、医師の指示の下でリハビリテーションを実施いたします。
- 脳卒中(脳梗塞・脳出血・クモ膜下出血)などの脳血管疾患、脳挫傷(頭部外傷)
- 脊髄損傷などの脊髄疾患
- 大腿骨頚部骨折、脊椎圧迫骨折などの整形外科疾患および四肢切断
- 慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎などの呼吸器疾患
- がん、神経筋疾患、疾患治療に伴う廃用症候群
- 小児の発達障害など
部門紹介
理学療法 Physical Therapy:(PT)
寝返り・起き上がり・座位・起立・歩行・階段昇降など生活する上で基本となる動作の改善を目的として、機能回復をはかる運動療法(全身調整訓練、関節可動域訓練、筋力増強訓練、協調性訓練、神経筋再教育など)や能力向上をはかる動作訓練などを行い、日常生活(ADL)の自立やQOL(生活に質)の向上を目指します。
当院での対象は、脳卒中、呼吸器疾患、各種整形外科疾患の術後、脊髄損傷、がん、各疾患治療時の廃用症候群などです。また学童期までの外来小児リハも実施しています。
主な設備・機器
- ロボットスーツHAL
- 歩行解析機能付トレッドミル(Zebris FDM-T)
- 電気刺激装置(IVES、マイクロ-Z ミニ、NESS L300、ES-360)
- RTXレスピレーター
- ストレングスエルゴ(リカンベント型エルゴメーター)
- 自転車エルゴメーター
- セラバイタル4
- スパイナルマウス
- 携帯型筋電図計測装置(マイオトレース400)
- ハンドヘルドダイナモメーター
- 呼気ガス分析装置
- スパイロメーター
など
作業療法 Occupational Therapy:(OT)
応用的動作能力(食事や排泄、更衣、入浴動作など)や社会的適応能力(地域活動への参加や就労・就学の準備など)の回復を図るため、直接的な日常生活動作訓練や、手芸、工作、その他の作業を行い、「その人らしい」生活の獲得を目指します。生活を支援するための自助具の使用や適切な車椅子の選択、自宅訪問した上での住宅改修の提案なども行います。当院での対象は、脳卒中や廃用症候群などからの日常生活動作の障害を主とし、手の障害などにもアプローチします。
主な設備・機器
- 天井走行リフト / ベッド設置リフト
- 入浴 / トイレシミュレーション装置
- 調理訓練用キッチンユニット
- 体圧分布測定装置(FSA)
- 電動やリクライニングを含む各種車椅子やクッション類など
言語聴覚療法 Speech-Language-Hearing Therapy:(ST)
聞く・話す・書くなどのコミュニケーション能力の改善や、口から物を食べること(摂食・嚥下機能)の改善を目的として、言語訓練や摂食・嚥下訓練を行います。当院での対象は、脳卒中後の失語症、高次脳機能障害、構音障害、嚥下障害や、音声障害を主としてリハビリを実施しております。また学童期までの発達障害等に対する外来小児リハにも取り組んでいます。
主な設備・機器・検査
- 失語症検査:SLTA、Tokenテスト、CADLなど
- 高次脳機能検査:BIT、BADS、WAIS-Ⅲ、WMS-R、RCPM、Kohsなど
- 嚥下造影検査(VF検査)
- 構音機能 / 口腔機能測定器
- 小児認知処理機能検査 KABC-Ⅱ
など