放射線室
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造影検査とは?
この分野には非常に多くの検査がありますが、基本的には「造影剤という薬剤を体内に注入(非血管)し、エックス線撮影をする」というものです。“造影剤”とは「エックス線に対して、その存在が“写る”薬剤」全般をいいます。たとえば、バリウム(正確には硫酸バリウム)などがそうです。ほかにもたくさんの種類がありますが、検査目的に応じてその種類や用法が変わります。
また、これらの検査は検査機器としてエックス線だけでなく、必要に応じて超音波(=“エコー”とよばれることもあります)や内視鏡といった装置も同時に使われることがあります。 “検査”と言いましたが、この部門では単なる検査だけではなく、これら画像診断装置を使い“治療”を行うことも少なくありません。たとえば、内視鏡的逆行性胆道造影(後述)では、その検査の結果必要であれば胆汁の排泄を促す手技(胆石の摘出/胆管-十二指腸吻合部の拡大/胆汁廃出用チューブの留置など)を行ないます。
造影検査の種類
1.胃エックス線検査
検診などでも広く行なわれているため、「バリウムの検査」ということで比較的よく知られている検査だと思います。
患者さまにバリウムという造影剤と発泡剤という炭酸のようなお薬を飲んでいただき、撮影者の指示に従って体を動かしていただきます。体を動かすことによって、胃粘膜にバリウムを付着させながら、いろいろな角度で胃全体の写真を撮影していきます。
バリウムがよく付着するほど診断価値の高い写真が出来上がるため、患者さまのご協力が必要となります。
2.大腸エックス線検査
基本的には胃のバリウム検査に似ていますが、大腸の場合では肛門から細い管を挿入し、その管を使ってバリウムと空気を送液していきます。
このとき、体を動かしながらバリウムを大腸の最深部まですすめていきます。その後、空気を送り込み、大腸をほどよく膨らませた状態でエックス線撮影をしていきます。
長いうえに屈曲にとんだ管状の臓器である大腸は、病変部が盲点になりやすいため、胃の検査と同じように多方向撮影が必要になります。