脳卒中センター 脳神経外科
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脳腫瘍でお悩みの方へ
脳腫瘍と診断された時、多くの患者さんやご家族は大きな不安を感じられます。 「手術は危険ではないか」「麻痺や言葉の障害は残らないか」「仕事や日常生活に戻れるのか」――。
脳腫瘍の治療では、単に腫瘍を摘出するだけではなく、患者さんの生活の質(QOL)を守りながら、安全に最大限の治療効果を得ることが重要です。
当院脳神経外科では、脳腫瘍に対して、
- 精密な画像診断
- 神経機能を温存する手術
- 術後リハビリテーション
- 放射線治療・化学療法との連携
- 長期的な外来フォロー
を一貫して行っています。
患者さん一人ひとりの症状や腫瘍の性質に応じて、最適な治療方法をご提案いたします。
当院で治療を行っている主な脳腫瘍
髄膜腫
円蓋部髄膜腫による麻痺症状に対する手術治療
髄膜腫は脳を包む「髄膜」から発生する脳腫瘍で、比較的ゆっくり大きくなることが多い腫瘍です。
しかし、脳の運動を司る部位の近くに発生した場合には、
- 手足の麻痺
- 歩行障害
- しびれ
- けいれん
などの症状を引き起こすことがあります。




この患者さんは、麻痺症状で発症した円蓋部髄膜腫の方ですが、手術治療(開頭頭蓋内腫瘍摘出術)を行い腫瘍を安全に摘出しました。術後は麻痺症状も改善し、良好な経過を得ています。
術前のMRI(図1、2)で、左の前頭葉と側頭葉、頭頂葉を圧迫する大型の髄膜腫が認められますが、術後のMRI(図3、図4)では腫瘍が全摘出され、圧迫されていた脳が損傷されることなく回復していることが分かります。
髄膜腫は良性腫瘍であることが多く、適切な時期に安全な手術を行うことで、症状改善や長期的な再発予防が期待できます。
当院の髄膜腫治療の特徴
- MRIを用いた詳細な術前評価
- 神経機能を温存する丁寧な顕微鏡手術
- 術後早期からのリハビリテーション
- 再発予防を考慮した長期フォローアップ
「最近手足が動かしにくい」「脳腫瘍と言われたが様子をみてよいか不安」など、お気軽にご相談ください。
星細胞腫(IDH変異型)
てんかん発作で発症した島回〜側頭葉腫瘍に対する手術治療
星細胞腫は、脳の神経を支える細胞(神経膠細胞)から発生する脳腫瘍です。
特にIDH変異型星細胞腫は、比較的若年〜中年の患者さんにみられることがあり、
- てんかん発作
- 頭痛
- 記憶障害
- 言葉の障害
などで発見されることがあります。


この患者さんは、てんかん発作で発症したIDH変異型星細胞腫に対して、機能温存を重視した手術を行いました。
術前MRI(図1)では、左の島回から側頭葉に発生した腫瘍が認められます。開頭頭蓋内腫瘍摘出術を行い、腫瘍をほぼ全摘出することができました(図2)。術後、軽度の失語症を認めましたがリハビリテーションを行うことで回復され、社会復帰されました。
左側の脳は、言語機能を担う重要な領域であることが多く、慎重な術前評価と安全な摘出操作が重要です。
その後は大きな神経障害を認めず、良好な経過を得ています。
星細胞腫(IDH変異型)に対する当院の取り組み
- 高精度MRIによる術前評価
- 言語機能や運動機能を考慮した手術計画
- 神経機能温存を重視した脳腫瘍手術
- てんかん発作コントロールも含めた長期管理
脳腫瘍の治療では、「どこまで摘出するか」と「どの機能を守るか」のバランスが極めて重要です。
当院では、患者さんの日常生活や社会復帰を見据えた脳腫瘍治療を行っています。
膠芽腫(IDH野生型)
進行性の頭痛で発症した膠芽腫(IDH野生型)に対する集学的治療
膠芽腫は、成人に発生する悪性脳腫瘍の中でも最も頻度が高い腫瘍の一つです。
進行が早く
- 手足の麻痺
- 言語障害
- 意識障害
- けいれん
などで発症することがあります。


この患者さんは、進行性の頭痛で発症した膠芽腫の方ですが、手術を含めた集学的治療を行いました。
術前MRIでは、右の側頭葉内側に発生した腫瘍が認められ(図1)、頭痛の原因になっていることが分かります。術後MRI(図2)では、腫瘍が全摘出され脳に対する圧迫が解除されています。
術後はリハビリテーションを行いながら機能回復を図り、その後、標準治療である放射線治療・化学療法・腫瘍電波治療を受けて頂きました。
膠芽腫の治療では、
1.安全な最大限摘出
2.早期リハビリテーション
3.放射線化学療法
4.継続的な画像フォロー
を組み合わせた集学的治療が重要です。
当院の膠芽腫治療
- 顕微鏡・ナビゲーションを用いた脳腫瘍手術
- 術後早期リハビリテーション
- 放射線科・包括的がん診療センター(腫瘍内科)との連携
- 患者さん・ご家族への丁寧な説明
- 外来での長期フォローアップ
悪性脳腫瘍では、「治療」と「生活」の両立が重要になります。
当院では、患者さんご本人だけでなく、ご家族も含めて支える医療を目指しています。
下垂体腺腫
両耳側半盲を来した非機能性下垂体腺腫に対する経鼻内視鏡手術
下垂体腺腫は、脳の中央にある「下垂体」に発生する腫瘍です。
腫瘍が大きくなると視神経を圧迫し、
- 視野障害
- 視力低下
- 頭痛
- ホルモン異常
などを来すことがあります。




この患者さんは、両耳側半盲で発症した非機能性下垂体腺腫の方で、経鼻内視鏡手術による治療を行いました。
術前のMRI(図1、図2)で、もともと脳下垂体があった場所に大型の腫瘍(下垂体腫瘍)が認められ、視神経に対して強い圧迫が加わっていることが分かります。
経鼻内視鏡手術では、鼻から内視鏡を用いて腫瘍を摘出することで、開頭することなく安全に下垂体腫瘍の治療が可能です。
術後(図3、図4)は視機能が改善し、現在は必要なホルモン補充を行いながら良好に経過しています。
経鼻内視鏡手術の特徴
- 顔に傷が残らない
- 脳を直接触らずに到達可能
- 術後回復が比較的早い
- 視機能改善が期待できる
当院では多職種が連携し、患者さんに最適な治療を提供しています。
脳腫瘍の症状でこのようなお悩みはありませんか?
- 頭痛が続く
- 手足が動かしにくい
- けいれん発作がある
- 言葉が出にくい
- 物忘れが増えた
- 視野が欠ける
- MRIで脳腫瘍を指摘された
- 他院で手術を勧められた
脳腫瘍には、早期治療が重要なものもあります。
症状や画像所見が気になる方は、お早めに脳神経外科へご相談ください。
当院の脳腫瘍治療の特徴
1. 神経機能温存を重視した手術
脳腫瘍手術では、「腫瘍を摘出すること」と「神経機能を守ること」の両立が重要です。
当院では、術前画像評価と丁寧な手術操作により、安全性を重視した脳腫瘍治療を行っています。
2. 術後リハビリテーションとの連携
麻痺や高次脳機能障害に対して、早期からリハビリテーションを導入し、社会復帰を支援します。
3. 放射線治療・化学療法との連携
悪性脳腫瘍に対しては、放射線科・関連診療科と連携し、標準治療に基づいた集学的治療を提供しています。
4. 長期フォローアップ
脳腫瘍は、術後の経過観察も非常に重要です。
当院では、MRIによる定期的なフォローアップを行い、再発や治療後変化を丁寧に評価しています。
脳腫瘍の診断・治療をご検討中の方へ
脳腫瘍と診断されると、大きな不安を感じるのは当然です。
しかし、現在では画像診断・手術技術・放射線治療・薬物療法の進歩により、多くの患者さんで症状改善や長期生存が期待できるようになっています。
当院では、患者さんとご家族のお話を丁寧に伺い、病状や治療方法について分かりやすく説明することを大切にしています。
「手術が必要なのか知りたい」 「他院で脳腫瘍と言われた」 「セカンドオピニオンを受けたい」
そのような場合も、お気軽にご相談ください。
患者さん一人ひとりに寄り添った脳腫瘍治療を提供いたします。






