呼吸器内科
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肺癌とは
肺癌(肺がん)は、肺の細胞が異常に増殖することで発生する悪性腫瘍です。日本では罹患数・死亡数ともに多い癌の一つであり、早期発見と適切な治療が重要です。
肺癌の主な原因
最も大きな危険因子は喫煙です。喫煙者だけでなく、受動喫煙も肺癌のリスクを高めます。また、加齢、大気汚染、職業性粉塵(アスベストなど)、遺伝的要因なども関与するとされています。
紙タバコについて
紙タバコの煙には多数の発癌性物質が含まれており、肺癌の最大の原因とされています。喫煙本数や喫煙期間が長いほど肺癌のリスクは高くなります。また、禁煙によって肺癌のリスクは徐々に低下することが知られており、禁煙は最も有効な予防方法の一つです。
さらに、周囲の方が煙を吸い込む「受動喫煙」も肺癌リスクを上昇させるため、家庭や職場での受動喫煙対策も重要です。
加熱式タバコについて
近年普及している加熱式タバコは、ニコチンや発がん物質を含んでおり、安全性が十分に確立されているわけではありません。また煙が見えにくいため受動喫煙は生じないように受け止められがちですが、健康に有害な物質は2メートル地点にも届くことが示されております。
加熱式タバコによる肺癌リスクについては現在も研究が続けられていますが、「肺に安全なタバコ」ではなく、健康への悪影響が懸念されています。そのため、加熱式タバコも含めた禁煙が推奨されています。
肺癌の種類
肺癌は大きく「非小細胞肺癌」と「小細胞肺癌」に分類されます。
非小細胞肺癌(約80〜85%)
・腺癌
・扁平上皮癌
・大細胞癌
小細胞肺癌(約15〜20%)
増殖速度が速く、早期に転移しやすい特徴があります。
主な症状
初期には無症状のことも少なくありません。進行すると以下のような症状がみられます。
- 長引く咳
- 血痰
- 息切れ
- 胸痛
- 発熱
- 体重減少
- 声のかすれ
気になる症状が続く場合は、早めの受診をおすすめします。

肺癌の診断
肺癌が疑われる場合には、画像検査や病理検査を組み合わせて診断を行います。
胸部X線検査
健康診断などで広く行われる検査です。肺に異常陰影がないか確認します。
胸部CT検査
肺癌の大きさや位置、リンパ節転移の有無などを詳しく評価します。早期病変の発見にも有用です。
PET-CT検査
癌細胞の活動性を調べ、全身への転移の有無を評価します。
気管支鏡検査
気管支内視鏡を用いて病変を直接観察し、組織を採取して診断します。
病理検査・遺伝子検査
採取した組織を顕微鏡で調べ、癌の種類を確定します。また、近年では遺伝子変異(EGFR、ALKなど)やPD-L1発現を調べ、最適な治療選択につなげています。
病期(ステージ)診断
癌の大きさ、リンパ節転移、遠隔転移の有無を総合的に評価し、病期(ステージ)を決定します。病期に応じて治療方針を検討します。
肺癌の治療
肺癌の治療は、癌の種類、病期、全身状態、遺伝子異常の有無などを総合的に判断して決定します。
非小細胞肺癌の治療
手術
早期肺癌では手術が第一選択となります。病変部を切除し、根治を目指します。
放射線治療
手術が難しい場合や局所治療として行います。定位放射線治療など、高精度な治療法も普及しています。
薬物療法
病期や遺伝子異常に応じて、以下の治療を組み合わせます。
- 化学療法(抗癌剤治療)
- 分子標的治療・・・EGFR遺伝子変異、ALK融合遺伝子などを有する患者さんに対して行います。
- 免疫チェックポイント阻害薬・・・免疫の力を利用して癌細胞を攻撃する治療です。
患者さん一人ひとりに適した治療を選択し、必要時には手術、放射線治療、薬物療法を組み合わせ、副作用にも配慮しながら治療を進めます。
小細胞肺癌の治療
小細胞肺癌は進行が速いため、主に薬物療法と放射線治療を組み合わせて治療します。早期であれば手術も選択肢に入ることもあります。
手術
限局型の場合、選択肢に入る場合があります。可能であれば多くの場合、手術後は化学療法を行います。
化学療法
小細胞肺癌の基本治療です。抗癌剤を用いて全身の癌細胞に対して治療を行います。
放射線治療
胸部病変に対する局所治療として行います。病期によっては化学療法と同時に行うことがあります。
免疫療法
近年では、化学療法と免疫チェックポイント阻害薬を併用する治療も行われています。
当科の診療について
当科では、画像診断、気管支鏡検査、薬物療法、緩和ケアまで、患者さん一人ひとりに合わせた肺癌診療を行っています。
呼吸器外科、放射線治療科、緩和ケアチームなど多職種と連携し、最適な治療をご提案いたします。
咳が長引く、血痰が出る、健診で異常を指摘されたなど、気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。







